高機能樹脂開発が包装を変えた

ポリ塩化ビニルが開発されたのは、1835年。20世紀になるとナイロンが登場しました。戦後の日本は、栄養がどんどん改善され、食料が満たされていきました。欧米の食品濃縮、乾燥技術といったもが導入されました。また、包材の製材技術も積極的に取り入れていきました。魚肉ハムやソーセージが大ヒットしたのもPVDCケーシングによるものです。インスタント食品もポリエチレンとセロハンを席すしたポリセロで包装されています。やはり軽くて透明で安い包装であるプラスチックは包装の主役といえます。1960年代になると、食事は合理性や簡単で便利なものが追求されることになりました。その後、食品の流通環境は大きく変化していきました。スーパーが登場したことで、商品はありとあらゆるものが包装されていきました。包装の重要性がますます高まったといえます。また、食品添加物の問題になってきました。より安全な食品ということで、保存料に頼らないレトルト殺菌や無菌包装、冷凍、冷蔵などの流通技術が開発、普及していきました。包材にはポリエステル、ナイロン、PP,PVDC塗布セロファン、といった優れた包材が次々と開発されていきました。プラスチック包材の基本的な技術というのは、アメリカを中心に開発されていきました。日本には戦後に導入され、急速に実用化されていきました。欧米で開発された新しい包装関連技術を追いかけながら実用技術を開発していきました。そこに日本人特有の器用さと美意識、アイディアといったもので、日本的なきめ細やかな包装を生み出していきました。そして日本はそれまでのように欧米を参考にすることは出来ず、独自の発展をしていきました。